**酩酊歩行（めいていほこう）**とは、歩行時に酔ったようにふらつき、体幹が不安定で左右に揺れる特徴的な歩行パターンを指します。

これは、主に小脳障害や前庭障害に起因する運動失調によって引き起こされます。

酩酊状態に見られる歩行と類似していることから、この名称が付けられました。

酩酊歩行の特徴

• 体幹の不安定性：歩行中に体が左右に揺れ、バランスを保つのが難しくなる。
• 歩幅の不規則性：歩幅が一定せず、足を引きずるような歩行になる。
• 頭部や上肢の不安定な動き：歩行に合わせて頭部や上肢が不安定に動くことがある。
• 転倒のリスク増加：バランスが不安定なため、転倒しやすくなる。

 

主な原因

酩酊歩行は、以下のような神経系の障害によって引き起こされます

• 小脳障害：小脳は運動の調整やバランスの維持に重要な役割を果たしており、障害を受けると運動失調が生じ、酩酊歩行が現れることがあります。
• 前庭障害：内耳の前庭器官の障害により、平衡感覚が損なわれ、バランスを取るのが難しくなり、酩酊歩行が見られることがあります。

診断と評価

酩酊歩行の診断は、以下の方法で行われます：

• 神経学的評価：歩行の観察やバランス機能のテストを通じて、酩酊歩行の特徴を確認します。
• 画像検査：MRIやCTスキャンを用いて、小脳や前庭器官の異常を確認します。
• 前庭機能検査：前庭機能を評価するための検査を実施し、障害の有無を確認します。

治療とリハビリテーション

酩酊歩行の治療は、原因となる疾患の治療と、歩行機能の改善を目指したリハビリテーションが中心となります

• 原因疾患の治療：小脳障害や前庭障害の原因となる疾患を特定し、適切な治療を行います。
• リハビリテーション：バランス訓練や歩行訓練を通じて、歩行機能の改善を図ります。
• 補助具の使用：転倒のリスクを減少させるため、杖や歩行器などの補助具の使用が推奨されることがあります。

注意点

酩酊歩行は、転倒のリスクが高いため、日常生活での安全対策が重要です

• 周囲の環境整備：歩行経路に障害物を排除し、転倒のリスクを減少させます。
• 適切な靴の選択：滑りにくい靴を選び、足元の安定性を確保します。
• 定期的な運動：筋力やバランスを維持するための運動を継続的に行います。

 

酩酊歩行は、神経系の障害によって引き起こされる歩行異常であり、適切な診断と治療、リハビリテーションが重要です。

早期の対応により、歩行機能の改善や転倒リスクの低減が期待できます。

ご自身やご家族にこのような症状が見られる場合は、専門医に相談し、適切な対応を検討することをおすすめします。

 

気になる方は一度とも芦屋接骨院にお越しください！

 

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