トレンデレンブルグ歩行とは
トレンデレンブル歩行
トレンデレンブルグ(Trendelenburg gait)とは何か?
トレンデレンブル歩行とは、主に股関節の外転筋群、特に中殿筋や小殿筋の筋力低下や麻痺により発生する異常歩行の一つです。
この歩行パターンは、体が片足で支えられている際に、骨盤が健側(非荷重側)に下がるという特徴的な動きを示します。
これは、股関節外転筋が骨盤の水平を保つ役割を果たしているためで、これらの筋肉が機能不全に陥ると骨盤を安定させることができなくなります。
原因
トレンデレンブル歩行の原因は以下のようなものがあります
- 中殿筋・小殿筋の筋力低下
- 股関節外転筋の萎縮や筋力低下は、神経損傷(特に上殿神経の損傷)や筋疾患によって引き起こされます。
- 先天性股関節脱臼や股関節形成不全
- 特に小児に見られる先天性疾患では、股関節の安定性が損なわれ、外転筋が効果的に働けない場合があります。
- 変形性股関節症
- 関節の構造変化により、筋力が低下したり、筋の使い方が変化することで生じます。
- 股関節手術後の影響
- 人工股関節置換術(THA)後に外転筋が損傷されると、トレンデレンブル歩行が出現することがあります。
症状・観察所見
- 歩行中の骨盤の下垂: 片足立ち(立脚期)のときに、健側の骨盤が下に落ちる。
- 体幹の側屈: 患側に体幹を傾けることで、重心を内側に移し、外転筋にかかる負担を軽減しようとする代償動作が見られます。これを「デュシャンヌ徴候(Duchenne sign)」と呼びます。
- 足が地面に触れるときの不安定感やふらつき。
評価方法
トレンデレンブル徴候(Trendelenburg sign)によって評価します。
- 片足立ちでバランスを取ってもらう。
- その際、立っていない側の骨盤が下がれば陽性。
この評価法により、股関節外転筋の機能不全を簡便にチェックできます。
治療・リハビリ
トレンデレンブル歩行の治療は、原因に応じた対処が必要です。
- 筋力トレーニング: 特に中殿筋をターゲットにしたエクササイズ(例:クラムシェル運動、側臥位でのレッグリフトなど)。
- 歩行訓練: 代償動作を減らし、正常な歩行パターンに近づける指導。
- 補装具の使用: 必要に応じて杖や股装具を使用し、荷重負担を減少させる。
- 手術的治療: 股関節の構造的な問題が原因の場合には、外科的処置が考慮されることもあります。
まとめ
トレンデレンブル歩行は、中殿筋や小殿筋の筋力低下により骨盤の水平保持が困難になることで生じる異常歩行です。
原因は神経障害から整形外科的疾患まで多岐にわたり、治療には原因の正確な診断と適切なリハビリが必要です。
トレンデレンブル徴候の評価を通じて、早期に対応することが機能改善の鍵となります。
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